猫とランプの軽読ブログ

猫とランプのブログ。

2020-01-01から1年間の記事一覧

続、ショッピングモール

今日も冴えない顔と髪型を入り口のガラスで確認し、手の消毒を済ませて入った右側にはペットショップ。 ショッピングモールには少し似合わない獣の匂いはすぐに足取りと共に薄れて行き、ウィンドチャイムのような沢山の風鈴の音がフェードインしてくる。 自…

大人になれば

小学校一年生の頃、祖父と二人で向かった北海道で美味しいものを食べ過ぎた自分は無事肥満児と化した。 そこから、少し食べ過ぎただけで太ってしまう体質を意識して過ごすこととなった。 一番太っていた頃から12kgほど痩せた今でも、鏡を見るたび理想像と実…

いい天気だよ

二人は今日も何もなかった クルマの日よけを二人でおろして 太陽熱みたいな暖房を足に受ける 二人はこの後も何もない 彼女のシャンプーの匂いを直接嗅いで、気が済んだら眠るだけ 明日死ねたら、何もなくてすむのにね このままではきっと何かが起こる その日…

一人であれば、名前は要らない

久しぶりに外に出た 日差しはいつもよりもなめらかで、歩く二人は影を一つにつなげて風をしのいでいた 日曜日の道路は混んでいるけれども、車で移動している時の僕のことは、僕だけが知っている僕なので、イライラすることはない 相手が男性か、女性が、年上…

気分

なんだか妙な気分だよあんなに嫌いになった君が誰かとどこかで暮らし始め 今も抱きしめ合って たとえいつか君に会えたとしてどんな表情もウソに見えてしまう 夏が2回くらい通り過ぎちゃったよ なんだか妙な気分だよ 空っぽの土曜 夜をいくら待っても太陽がず…

そこにあるもの

灯りの消えた夜行バス 人々が眠る国際線 荷造りをする友達 結婚する元カノ ラブホテルに入るカップル 僕の知らないものを皆は見る まるで僕だけが知らないような気分になる でも、心の底まで落っこちた時の、世の中のすべてを彼らは知らない ひどい自分の愛…

春をまちながら

昼下がり、目を覚まして窓を少し開ける 公園に向かう家族 夕暮れに差し掛かろうとする空の、昼と夕暮れの間 もうこんな時間になった シャワーを浴びなくても良いんじゃないか? 今日はどこにも行くべきじゃないしね きっとそうだよ まだお正月だし人も多いし…

おばかさんたち

夜を見上げて 星を少し付け足して 君の横顔みたいな 星座を作るの 明日は会えるね きっと黒のパーカーね 趣味じゃないけどZOZOで Sサイズ届いたよ 不安になるくらい 夢見心地なの 短い髪で背の高い君 となり 抱き合えた涙だよ 乾かなくってもいいね いっとき…

A HAPPY NEW YEAR

2019年の終わりにいつもお世話になっているハンドワイヤードガレージへ 電車がくるまで10分と少しかかるから歩いて行こう そういう時に限って風は強いし、昨日は特別に寒かった 戸を引いて温度差にメガネがくもる 中には人がたくさんいて、わたしをみて「か…